Dチーム 北道連盟ちびっ子大会準優勝

2020年2月23日 北道連盟ちびっ子大会準決勝

 

この日パンサーズDチーム(3年生以下)は1年の集大成ともいえる北道連盟ちびっ子大会の準決勝に臨みました。勝てば決勝進出、すなわち銀メダルが確定する大事な試合でした。

 

チームスタッフも小さな大会ではありますが、この大会で何とかメダルを取らせたい一心で指導してまいりました。

 

対戦相手は中豊島イーグルスさん・豊島パワーズさんの合同チーム。初戦でサヨナラ勝ちで勢いにのっているチーム。

 

パンサーズ後攻で試合は一進一退の攻防で回が進み、4-3 パンサーズ1点リードで3回を終了。

 

ここまで両先発投手が点を取られながらも要所を抑える展開でお互いに球数は50球超。

試合時間60分で行われる試合のため、時間的にこの回が最終回になる可能性があり、かつ球数制限(70球)も気にしなければならない難しい回となりました。

 

4回表、相手チームの攻撃。パンサーズは先発・ユウキと心中をする覚悟で続投を決断。しかし、守備の乱れから1アウト2・3塁のピンチ。同点までは仕方ないと判断し、内野は通常シフトで、まずは2アウトを取り裏の攻撃に備えることを選択します。2ストライクと追い込んだ3球目の打者の一振りはボテボテのピッチャーゴロ。

難なく捕球し狙い通り2アウトを取ったところで・・・。3塁走者に続き、2塁走者もホームイン。相手チームの巧みな走塁に意表を突かれ、結果2ランスクイズ状態となり、4-5で状況は一変し、1点を追う展開に。この後、次の打者を三振で球数制限内で3アウトを取り、先発・ユウキは十分に役割を終えてくれました。

 

4回裏、時間的にこの回が最終回になることは確実となり、勝利のためには1点を取らなければいけない状態となりました。ここで相手チームは先発投手から継投策で勝負をかけてきました。先発投手同様、速球派の投手で苦戦必至の様相となります。

 

反撃するためには、まずは先頭打者の出塁が不可欠。その先頭は、監督が中盤から下位打線でもチャンスメイクできるように据えているキャプテン・ヨウタロウが登場。ここから奇跡の展開が始まります。

 

投手の代わり端、ヨウタロウが右中間へのヒットで出塁し、反撃の狼煙を上げる。次の7番・テンゴウは三振に打ち取られるも、盗塁で1アウト3塁の一打同点のチャンスを作ります。

 

このチャンスで登場するのは、入部はチームで一番遅いがガッツが持前のコハクを代打器用。何とかバットにボールを当ててほしい一心で監督が抜擢。監督の気持ちがコハクにも通じていたのか、

ファールで粘りながらも際どいボールを見極め四球を選び、逆転のランナーが出ます。9番・ソウマは粘るも三振となりますが、その間盗塁で2アウト2、3塁という大チャンス。さらに先頭に帰って1番・ユウキが1ボール2ストライクから粘りの四球で出塁。

 

最終回、1点ビハインドながらも2アウト満塁。パンサーズ押せ押せムードがグランドに漂います。

 

登場するのは2番打者・ユウセイ。1年前は打席に入ると緊張してなかなか結果が出ず、苦しんだ時期もありましたが、それを乗り越え今では監督が信頼するポイントゲッターの一人にに成長してくれました。しかし、相手投手も気合の入った投球が続き、ユウセイは2ストライクと追い込まれ絶体絶命の状態。だが、まだまだ終わりません。追い込まれた状態からユウセイは際どい4球ボールを見極め続け、何と殊勲の追し出し四球をゲット。各打者が粘りに粘って出塁し、土壇場で同点に!

 

同じ状況が続き、打者は3番・ゲンキ。最も頼れる打者でありパンサーズにとっては願ったりかなったりの状況です。ここからは技術以上にメンタルの勝負が続きます。1球1球、魂のこもった投手の球をゲンキが食らいついていきます。

 

最終回、同点、2アウト満塁、3ボール2ストライク

 

すべての状況、カウントが埋め尽くされ、次の1球がドラマや漫画でもそうは描けないシナリオのエンディングを迎えます。

 

投手のストライクボールをゲンキが一振。打球は左中間への飛球。相手チームの左翼手が必死にボールを追います。

 

・・・ボールはグラブには収まらず、左中間付近を転々とボールが転がっていきます。

 

パンサーズ、大逆転!!!

 

ゲンキが一塁を回ったところで、主審がゲームセットの号令。何と何とサヨナラ勝利で念願の決勝進出を掴みました!

 

この試合でパンサーズが最も優れていたものは、間違いなく「あきらめない気持ち」です。

最終回、2ストライクに追い込まれから四球を選ぶこと3度、2アウトから2人の打者がつなぎ執念で勝利をもぎ取りました。

 

この勝利は低学年の選手が野球を続けていくうえで大きな財産になったはずです。

 

翌日、圧倒的な強さで決勝まで勝ち上がってきた野畑ブレーブスさんと金メダルを賭けて対戦。

残念ながら完敗で、この大会準優勝となりました。

出場できなかった選手もおりましたが、大会を通じて13名のメンバー全員が頑張ってくれました。

 

冒頭の通り、この大会で成果をあげるべく1年間、選手の指導にあたったスタッフにとってこの準優勝はチーム方針が間違っていなかったとの証となり、これからの指導の自信となります。

 

最後にこの時期、他チームがインフルエンザ等でベストメンバーを組めない中、我がチームは大会通じてベストメンバーで戦うことができました。

偏に選手ご家族の献身的な体調管理のおかげであり、お礼申し上げます。

 

来月からは新年度が始まるパンサーズ。選手、スタッフ、保護者がワンチームとなりいいかたちで今年度を終えることができました。

 

<2020年2月 第23回北道連盟ちびっ子大会 準優勝メンバー>

10 ヨウタロウ(3年)

46 ゲンキ(3年)

47 ユウセイ(3年)

48 イサキ(3年)

50 コウキ(2年)

51 ソウマ(2年)

52 アラタ(2年)

53 テンゴウ(2年)

54 ソウスケ(2年)

56 ミズキ(2年)

57 ユウキ(2年)

58 コハク(2年)

65 シンスケ(1年)